おれのトランジスタ・ラジオ

夜の静寂の中

おれはラジオのスイッチを付け

指が覚えている周波数に合わせる

流れ出したのは

リバプールでもベイエリアでもないところからの

最高にホットなナンバー

湿った四畳半に

海を越えて流れ込む大いなる大地の風

聞こえる

見える

海のかなたからおれに語りかけてくる真実の声が

この国を

このおれを変えるために